1998年2月5日号
火事

私が日本に帰っている間に日本に出張に来たLさん(1月25日号参照)が韓国に帰り、 旧正月の連休を大邱(テグ)にある実家で過ごしている間に、実家が火事になってしまったそうです。 幸い、全焼はまぬがれ、風呂場とその隣の部屋だけですみ、最悪の事態は避けられたそうです。 彼は会社から預かった仕事用のノート型PCを持って行っていたので、焼けてしまうかと、大変心配したとのことです。 何しろ付属品も入れると1000万ウォンくらいのものですから、「半年分の給料だ!」と、気が気でなかったそうです。

火事の原因は風呂場の湿気による漏電とのことです。 日本のように木造建築ではないので、 火の回りはそれほどでもなかったようです。
おかげで、実家の人たちは修理が終わるまで「沐浴湯(風呂屋)」に行かなくてはならないようです。 韓国でもアパートに住む人が増えてきて、自宅に風呂があるため、沐浴湯は衰退の道を歩んでいるそうですが、 大邱あたりですと、まだまだ多いので、それほど不便ではないようです。 20年程前までは沐浴湯の全盛期で、経営者は大いに儲けたとのことです。

ソウル市内でも古い町並みが残っているところにはまだ残っているようで、先日も龍山から二村まで歩いたときに見つけました。 丁度、沐浴湯からアガシが桶とタオルを持って出て来ました。 こちらの人は肌が白いので、湯上がりのスッピンはなかなか美しく見えます。 そのままついて行きたくなってしまいました。

私はまだ入ったことがありませんが、このような無くなりつつあるものは、今のうちに行っておきたいですね。 昔の日本の風呂屋のように「番台」はあるのだろうか。


Lさんに火災保険に入っているか聞いてみましたら、意外な言葉が返って来ました。 「韓国では民家の火災保険加入率は極めて低い。 加入しているのはほとんど会社の建物だけである」 とのことでした。 私の勤務先は財閥系の小さな子会社ですが、この財閥グループの中でも保険会社が一番業績が良いと聞いていたので不思議な感じがしましたが、 どうやら自動車保険や輸出入の運送保険からの収益が大きいようです。


最近は寒いせいか、よく消防車がサイレンを鳴らして走って行くのを見かけますが、 韓国の消防自動車は日本とそっくりです。 塗装が赤と言うのは万国共通なんでしょうか。 そう言えばアメリカの消防自動車も赤色でしたね。 但し、ものすごく大型でした。


2月の目次に戻る みんなの落書き帳に進む