1998年1月24日号
IMF節約時代

昨年暮れより3週間程日本に帰っており、「ソウル便り」を中断しておりましたが、 ソウルに戻りましたので再開します。


3週間の短い不在期間でしたが、IMF時代を迎え急激に節約ムードが高まっているのを実感できました。 戻ってから2日間しか経過しておりませんが気がついたことを列記します。

地下鉄の混雑
車やタクシー通勤が減っているように思います。
ソウルのラッシュアワーの地下鉄の混雑は有名ですが、東京に比べてピーク時間が短かかったのですが、 現在はピーク時間が長くなったように思います。 昨日もソウルのローカル線である「KNR京元線」のソウル市内区間で、 始発にもかかわらず席に座れませんでした。 こんなことは初めてです。

また、朝のラッシュ時には江南駅でタクシーを拾うことは難しかったのですが、今は楽に拾えます。

駅の照明
日本のオイルショックの時のように蛍光灯は2〜3本に1本の割合でしか点灯しておりません。

オフィスにて
私の勤務先は有名な製薬会社の本社ビルの2フロアーを借りて入居しているのですが、 さまざまな節約が実行されました。

中古車
日本でも報道されていますが、車を手放したり、経済車(軽自動車、ジーゼル車、LPG車)に乗り換える人が続出し、 普通車の中古車価格が大幅に低下しています。 同僚の話ですと「現代ソナタ(2000ccクラス)」の中古車と大宇ティコ(スズキの軽自動車をベースにしている)の中古価格が同じくらいとのことです。 別の同僚の話では、2年経過した現代アバンテ(1500cc、新車購入価格:1500万ウォン)を買い換えようとしたら、 400万ウォンの値段しか付かなかったので諦めたと言ってました。


以上より、今回の「節約」はかなり本気でやっているのが感じられます。 韓国人はよく「政府を信用していない」と言いますが、今回は信用するも、しないも、 客観的に見て本当に「危機」だと言うことが理解されているのでしょう。


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