読者から質問が来て、韓国に住んでいる人と日本語メールのやり取りをしたいとのことでした。
今日はそれを含め、出張などで韓国に来た時のインターネットのやり方を説明します。
- 短期出張のとき
-
IBMが世界的に行っているnetpassportのサービスに韓国も入っています。
世界51か国、合計940箇所のアクセスポイント(電話番号)のリストに韓国ではソウルの電話番号が載っています。
出張先がソウルの近郊であれば、日本でnetpassportに加入して行けばいいでしょう。
netpassportのWebページは http://www.netpassport.or.jp/ ですので、
参照して下さい。
ソウルから遠いところに出張するか、現在の日本のプロバイダとダブって加入するのが嫌なら、
韓国のプロバイダに1ヶ月だけ加入するか、日本まで電話するしかないですね。
私が加入しているプロバイダの”Elim Net”は入会金がありませんので、
1ヶ月間だけ契約してもそれほどの金額にはなりません。 やったことはありませんが、
日本からE−Mailで連絡するか、韓国の友人に頼んで、あらかじめIDを発行しておいもらったらどうでしょうか。
1ヶ月、18000ウオンです。 但し、銀行振込ですと13000ウオンになりますが、
日本から韓国の銀行口座の開設はできないでしょう。 また、カード振り込みもできるのですが、
外国で発行されたクレジットカードは拒否されます。
- 長期滞在のとき
-
この場合は、どこかのプロバイダに加入することになります。
Elim Netの場合は銀行振込にすると安くなりますから、先に銀行口座を開設しておきます。
韓国に行く前は、住民登録がないと口座を開設できないと聞いていたのですが、
銀行によってはパスポートの提示だけで開設してくれます。 しかも手数料無しで銀行カードをくれました。
最初に10000ウオンも入金すればすぐに口座を作ってくれますので、口座を作ることを勧めます。
日本の自分の口座から銀行振込もできるようになりますので便利です。
日本からの振り込み手数料は送金金額にかかわらず4500円です。
以下、私が加入しているElim Netの概要です。
-
MODEMは56kbpsまでサポートしている
-
速度的には満足できる。 日本のサーバーにアクセスする時でも特に遅いと感じない
-
”話し中”は0時からAM1時まではなかなか繋がらないが、その他の時間はだいたい一回で繋がる。
韓国では”テレホーダイ”が無いが、0時から電話料金が割り引きになるので、急に混雑しだす。
なお、韓国の市内通話料は日中で50ウオン(7円)/3分くらいである。
-
ホームページを作るには上位ランクの会員(会費が5000ウオンくらい高い)にならないといけない。
CGIのサービスは行っていないが、アクセスカウンタだけはやってくれるようである。
従って、「掲示板」を開設できない。 韓国ではCGIをできなくしているプロバイダは多いようである
(現代グループが経営しているShinbiroでもCGIはサポートしてない)。
-
Mailサーバーは外部からも送受信できるので、Elim Netの自分のIDに来たメールを日本から読みだすことができる。
私は現在、日本に帰っていますが、皆さんのメールに返事が出せるのはこのお陰です。
(日本のプロバイダではこれをできなくしているところが多い)
-
Elim Netのホームページは http://www.elim.net です。
- 器材/ソフトウエア
-
PC及びソフトウエアはノートPCに予めソフトをインストールして持っていくのが安全でしょう。
以前に書きましたが、韓国ではPCが安くないので、現地でPCを買うのは得策ではありませんし、
日本語キーボードは売っていないので、ハングルキーボードで日本語をインプットすることになってしまいます。
持ち込みの時、税関で「ノートPCは帰国の時にもって帰る」と言い、製造番号を登録しておけば無税になります。
壁に付いている電話用のモジュラージャックは日本と違いますから電気屋さんでケーブルを買います。
MODEMは韓国の電話回線との相性を考えて、現地で買った方がいいでしょう。
日本で買ったMODEMでもATコマンドで送信レベル等を調整してやるとうまく行くかもしれませんが、
最近の高速MODEMは微妙ですから、韓国のPC屋さんで聞いて、自分のプロバイダとの接続実績があるものを使うことを勧めます。
韓国で買ってしまったPCにはハングルWin95がインストールされていると思いますが、
後付けのソフトをかぶせるとWeb/Mailとも日本語を読むことができるようになるようです。
日本語のカナ漢字変換もできると聞いたことがあります。 Elim Netに相談してみて下さい。
逆に日本語Win95でハングルが読めるソフトもあるそうです(私はWin95を使ってないので良く知りませんが)。
あと一番簡単なのは、フロッピーに日本語DOS/Vを入れておいて、日本IBMから発売されている
WebBoyを使うことです。 これですと韓国語Win95をいじらずにフロッピーから起動したDOS/Vでインターネットを行うことができます。
他人のPCを借用して、ハードディスクの中を書替えずに日本語環境になりますから、迷惑にならないでしょう。
私はソウルのアパートでWebBoyを使っています。
安いPCでも動作するのでありがたいです(6月6日号参照)。
WebBoyには以下のような機能制限がありますが、そこそこ使えます。
- FTPができない
- メールを送る時、エディタ等で作っておいたファイルを添付できない
- base64などで、添付されてきたファイルをオープンできない
- WebBoyの詳細は日本IBMのホームページ参照
最近は世界のどこに行ってもインターネットをやっていないと落ち着かない「ネットワーク症候群」になってしまいました。
DOS/Vが売り出されたときに「これで外国でも日本語が使える」と喜んでDOS/Vを入れたフロッピーを持って出張に行ったものですが、
最近はインターネット環境まで持っていく必要があるようですね。
しかし、技術が進歩してますので、いろいろ工夫すればなんとかできるようです。
9月の目次に戻る
みんなの落書き帳に進む