三地門(パイワン族居住地)   


 
 
 

三地門は、屏東から内陸部方向に車で30分くらい走ったところにあります。 道が急な上り坂にさしかかってすぐのところに「三地門郷公所(役場)」があります。

正門の造りは、パイワン族の伝統的な家に使われていた石材を使い、飾りも伝統的絵柄が使われています(写真参照)。 パイワン族は現存する原住民九族の中でも美的なセンスが優れているように思いました。

正門のすぐ横には食べ物を売る屋台が出ており、薪で焼いた焼き肉と焼き芋を売っていました。 焼き芋を食べたら、サツマイモの種類が日本のものとは違うのか、身に粘りがあり、なかなかの味でした。 屋台のオバサンは日本語が話せました。

正門の近くの簡単な喫茶店に入りました。 パイワン族のオバサンが給仕をしてくれました。 彼女が民族衣装をまとった写真が掲げてありましたが、パイワン族特有の美しい模様の衣装でした。

 

旦那様は高砂義勇軍に参加した経験がある歸感さんです。 彼は「御山部隊の台湾台中水裡?の捜索隊」に所属していたそうです。 勇猛果敢な高砂義勇軍の働きぶりは有名ですが、反面、戦死者が多かったにもかかわらず、無事生還できたとのことです。 現在、「中華台湾原住民高砂義勇隊餐遺族文化協会」の副会長を務めているそうです。 この団体は会員相互の親睦をはかるとともに、日本政府に対して戦後補償を要求しています。 会員の中には高額を要求する声もありましたが、「金額ではなく心である」との歸感さんらの主張がとおり、50万元(約175万円)の要求案がまとまったとのことです。 このささやかな要求に対しても、まだ、日本政府は受諾していないとのことです。

 

 

 


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