パラ止め


メーカー製の真空管式のHFリニア・アンプには銀メッキした銅テープを使った立派なパラ止めが入っていることがよくあります。しかし、パラ止めの機能を考えると、超高周波ではインピーダンスが高く、目的の周波数ではインピーダンスが低くあるべきです。その意味において、銀メッキは、表皮効果により高周波ほど効果が出るもので、パラ止めに使うと逆効果にさえなります。

私はアメリカのWebサイトで発見した論文を参考にして、ステンレス線を使うパラ止めを作り、好結果を得ることができました。

ステンレス線を使う理由は電線の抵抗値を高くとり、コイルとの合成のQを下げるためです。 本当はニクロム線がいいのですが、適度な線径のものは入手困難なので、合金の成分が似ているステンレス線にしました。 これですとDIYショップで入手が簡単です。
 

パラ止め写真写真上は Henry 2K に入っていた純正のパラ止めですが、並列に入っている200オームの抵抗器が2本とも焼け切れています。

下は自作したもので、直径 1.2mm のステンレスの針金を直径 7mm の空心で3.5 回巻いたものに、100 オーム 2W の酸化金属被膜抵抗を並列にしたものです。コイルは放熱を考えて抵抗器の上から巻くことを避けました。 接続部分はハンダでは熱による溶解が心配なので圧着端子を使いました。


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