1999年2月06日号
韓国の農作物はなぜおいしいか

韓国に滞在中にいつも思っていたのですが、野菜や果物が何故かすべておいしいのです。 天候が乾燥しているのでおいしく感じるのかとも思っていたのですが、そればかりではなく、野菜や果物そのものが日本のものよりもおいしいようです。  ソウルにいたときに現地の人から感想を聞かれたときはいつも以下のように答えていました。

「日本でスイカを10個買ったとしたら、9個は甘いが、多分、1個くらいはそれほど甘くないハズレが混じっている。   しかし韓国では10個が10個とも甘く、ハズレがない。」
最近、家の近所にお住まいで、日本の大手の種苗会社にお勤めの方から話をうかがうことができ、韓国の農作物がおいしい理由を聞きましたので紹介します。
成長が遅いとおいしい
温度が高いと成長が早いが、糖度の蓄積の観点からはある程度ゆっくりと成長した方が良い。  同じ理由で、肥料をやりすぎるのも良くない。   このような栽培方法は日本でも見直されてきており、実行している生産者も増えてきている。 「高原野菜」と言って販売されているものもこの考えに近いものである。


以上のほかに、素人考えではありますが、土壌の違いもあるのではないでしょうか。  土の色が日本よりも白っぽいところが多いように思います。  日本のように酸性土壌ではないのかもしれません。

生鮮食料で輸出は難しいですから、韓国を訪れた外国人にしかわからないでしょうし、韓国人自身もそれほどの多数が外国に行っていないので、外国と比べて自分たちがおいしいものを食べていることにあまり気が付いていないようです。  ただし、ハウス栽培も盛んになってきているようですし、収穫本位で肥料をたくさん使うようにもなってきていることでしょうから、これからは味がだんだんと落ちてくるのではないでしょうか。

今日の報告はこれだけの簡単なものですが、韓国の農産物についての報告はあまり見たことが無く、専門家の貴重な意見でしたので紹介しました。


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