終章


椎名さんとの連絡も途切れて消息不明が50年余りの間今まで続いて来た. 韓国のKBSでは離散家族の再会を目的に特別番組を流した事も有った. 共産軍の侵略のために家族たちが行方不明になったままの多数の人達が 離散の悲哀と再会の喜びを嬉しい涙にしてそれを一緒に流して居た. 努力すれば椎名さんとの再会も出来るはずである. 再会するまでには難関も有る事と思はれる. それは覚悟の上のお話しである. 可能性だけを考えたい. 椎名さんのお家族はお母さま(40歳中半)と妹(12〜3歳位)1人の3人家族で, 椎名さんが生きて居たらトシは7O歳前後であろう.私のトシも67になり, 命の残って居る間に只の一回だけでも再会が出来ればどんなに嬉しい事でしょう. 考えるだけでも胸がドキドキして止みません. 残り少ないこの命を有効に活用したい. 命は修理も延長も出来るものではないから....息が止らない内に....

何処の空の下に住んで居られるでしょう. 溢れる程の人間愛の持ち主であり実践者である椎名さんは天からの加護に依り 長が生きされることと信じて居る. 嬉しい事だけでは無く悲惨な消息に出会うかも知らない. それは覚悟の上での話しで有る. 有り難い椎名さんとの再会は生も死も問はず必死の気持ちですべてを超越して 只再会の出末ることの一念だけで真心を持ってお析り願がって居る次第である.

終の行までのご精読に対して深く感謝します.

ありがとうございました.

 


目次に戻る