獨島海物湯
久しぶりに本来の「ソウル便り」に帰ってきました。
タイトルを見てびっくりされた方も多いと思います。 「獨島」はご存じのように、「竹島」のことです。
このホームページでは政治的なことをとり上げないようにしておりますので、
私の意見を書くことは控えますが、ネットサーフィンをしておりますと、竹島について、日本サイド、韓国サイドの意見を読むことができ、
なかなか便利な世の中になったものです。
「獨島海物湯」と言うのは、勤務先のすぐ裏にある食堂の名前です。 ハングルで書いてあるので、すぐには気がつきませんでしたが、先日、会社の運動会があり、 その打ち上げで、総務部の人が予約し、利用したときに気がつきました。 それにしても、食堂の名前に紛争地域の名前を付けるとは、日本人の感覚では理解できないのです。 まあ、韓国人はこの名前を付けてもお客から嫌われることもないでしょうし、逆に良く覚えて貰えるから宣伝効果が大きいのでしょう。 日本の食堂だったら、いかにも美味しそうな名前をつけるのにと思いました。 もっとも、日本の自宅の近くには「板門店」と言う名前の焼肉屋がありますので、このように考えるのは私だけかも知れません。
「海物湯」と言うのは韓国料理の一つで、私も好きな鍋物の一つです。
韓国料理の名前は日本料理、中国料理と同じく、最後が調理法になっていることが多いです。
以下に鍋物に関して最後の文字からの分類を示します。 但し、それらの区別が厳格に守られてなく、
クロスオーバーしていることも多いですし、韓国人自身に説明を求めても「アヤフヤ」なことが多いです。
このようなところにも厳密さを求めようとすること自体が日本人的かも知れませんが、
気になり出すと止まりませんので、まとめてみました。
韓国名物「補身湯」(犬)もこれに分類されます。 88年のソウル・オリンピックの時に海外から非難を受け、 禁止になっているはずですが、名前を変えて堂々と看板に書いてあります。 現在の名前は「四節湯」が多いですが、「栄養湯」、「健康湯」とも言います。 同僚に聞いたところによると、「補身湯」自体がすでに名前を変更されたもので、 その前は、ズバリ「ケ肉湯」と言っていたそうです。 「ケ」は「犬」の韓国固有語です。
以上、料理の話にふさわしくなく、理屈っぽく書きましたが、韓国人と一緒に海物湯を食べるときに、 上記、矛盾を一席ぶっておくと、「お前は韓国のことを良く知っている」と一目おかれますし、 後日、何かの論争になった時に「だからKoreanは論理的じゃないんだ」と言うときの、以前言っておいた伏線として有効です。 こう言った生活の知恵を身に付けておくのも、ソウル生活の秘訣の一つです。