台湾雑感(その1)
このホームページは「ソウル便り」ですので、焦点がボケるといけないと思い、外国のことをあまり書いてきませんでした。 しかし、台湾は同じく「日帝時代」を経験しており、韓国との類似/相違を考える上でも参考になると 勝手な理由を付けて、少し書いてみます。 一切の参考文献を持ってきておりませんので、全て記憶になってしまいます。 間違いに気が付いたらお知らせ下さい。
日清戦争に勝った日本は清国から台湾を割譲させ、植民地化する(1895年?)。 従って、日帝時代は韓国の36年よりも長い50年間続いたことになる。
日本の敗戦後、蒋介石の国民党が率いる中華民国に返還される。 その後、国民党は毛沢東が率いる共産党との内戦に敗れ、台湾に逃げ込む。 大陸で勝利した共産党は1949年10月1日に中華人民共和国が成立する。 朝鮮動乱で北朝鮮が北緯38度を突破して南に攻め込んだのが翌年の6月25日ですが、 これら一連の動きを偶然と見る方が不思議でしょう。 スターリンの「一つづつ、赤化する(ドミノ)」 野望が裏に潜んでいた見るのが妥当でしょう。
台湾ではこの時に逃げて来た人やその子孫を「外省人」、それ以前から住んでいた中国人を「本省人」、 先住民族を「台湾原住民」と呼び、かっては深刻な対立で、大きな社会問題となっていました。 でも、最近は良くなっており、以前ほどひどくは無いそうです。
日本の東北大学を卒業した、ある台湾人のコトバ:
日本人は台湾が好きだ。 戦後、日本が分断国家にならなかったのは、蒋介石とマッカーサーが北海道の分割占領を主張するスターリンを抑えてくれたのと、 蒋介石は、「日本も敗戦で大変だろうから戦争賠償金は要らない」と、言って請求しなかったからだ。
今日は固い話で申し訳ありませんが、予備知識を持っていないと、面白い話でも 「何故、面白いのか」が判らないからです。 次号からは硬軟とりまぜて書きますので、ご期待ください。