先日の独立記念館からの帰りの高速道路上で、「現金輸送車」ならぬ「現(犬)輸送車」を発見し、 トホホさんの運転テクニックでカ−チェイスし、トラックに追いついてくれました。 同じ速度で平行して走りながら必死の思いでその姿を撮影しました。
2台のトラックの荷台には針金で作った小さな檻がトラック1台当たり約30個載せられており、
一つの檻には3頭くらいの犬が詰め込まれています。 もちろん、立ち上がることもできず、
他の犬の上に重なって寝そべっている感じです。
鳴き叫ぶ元気もないのでしょうか、全犬、おとなしくしていました。
一番美味しいのは「黄犬」とのことですが、さすがに、トラックの上は全て「黄犬」でした。
高速道路をもう少し北上したところの、ソウルの衛星都市にあるモラン食肉市場に向かっていたことでしょう。
「4」と「9」の日には犬の肉の市が立つそうです。 当日は12日でしたので、
13日に屠殺し、14日の市に出す手順なのでしょう。
日本では土用の丑の日に「うなぎ」を食べる習慣がありますが、
韓国では土用の「伏の日」に犬を食べるのが昔からの伝統だそうです。
しかも1日だけでなく、10日毎に巡ってくる「伏の日」、3回にわたって食べるのだそうです。
それぞれ「初伏」、「中伏」、「末伏」と言うそうです(脚注参照)。
ソウルオリンピックの時に、欧米から「犬を食べている」と非難が出て、法律が作られ、
現在は違法なのですが、これだけ公然とやっていれば、取締まることも難しいのでしょうね。
当地の人に聞いたところ、ソウルでは平均して1日当たり1万頭の犬が食用に供されているとのことです。
これだけの消費量になりますと、国産だけではまにあわず、
同じように犬を食べる習慣がある中国からの輸入量が増加しているとのことです。
犬の料理法については「トホホのペ−ジ」に譲るとして、
食堂で見かけるメニュ−には以下のものがあります。
私は一回だけ「栄養ジョンゴル」を食べたことがあります。
金 日成が、肉のあまさ故に「糖コギ(タンコギ)」と命名しただけのことはあり、
甘く、かつ柔らかい肉なので、舌の上でとろけるような感じです。
しかしながら、わが家の生きているラブラドル・リトリ−バ−と全く同じ臭いがしたのには参りました。
2・3切れを食べただけで、それ以上は食べる気がしませんでした。
日本人から見ると、ゲテモノ食いのように感じるかもしれませんが、
健康に良いのはどうも事実らしく、友人のLさんが何回、医者を変えても直らなかった、
慢性的な胃炎が、13頭の犬を食べたことにより完治したとのことです。
一頭あたり30万ウオンくらいしますから、大変な出費だったことでしょう。
胃炎が直ってしまった今は、もう食べる気がしないくらい、臭いの記憶が残っているそうです。
中国料理では「四つ足で食べないのは机だけだ」と言われるくらいで、犬も猫も食べるのですが、
何故、Koreaの犬だけが大きく騒がれるのか、よく判らないですね。
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