1997年6月30日号

議政府


休日は例によって、地下鉄でソウル巡りです。 昨日は地下鉄1号線と乗り入れている国鉄の首都圏最北端である議政府まで行ってきました。 江南(カンナム)から1時間以上電車に乗るのですが、乗車賃は650ウオン(90円)で済みました。 日ごろ、韓国の物価高を嘆いていますが、交通費だけは格安です。 なにしろ国内便の飛行機に乗っても、日本の新幹線より安いくらいですから助かります。

議政府(ウィ−・ジョン・ブ)の発音ですが、最初の「ウィ−」は大変難しく、 会社の人によればKorean以外の人にはまず不可能とのことです。 それでも私は何とか窓口で切符を買うことができました。

地下の路線ばかりでは車外の景色が楽しめませんので、龍山−清涼里の間を走る路線から乗り換えて行きました。 これですと、全部、地上を走ります。 国鉄では駅の表示がハングル、アルファベット、漢字の3種類ですので、駅の名前が結構、風雅なのに気が付きました。 折角のいい名前が表音文字だけで書かれている国鉄以外は興ざめですね。 議政府と言う名前からして、李王朝時代に要人が政治を行ったところなのでしょうか、 途中駅も味わいがある駅名が多かったです。 以下に列記します。

清涼里、 放鶴、 望月寺、 道峰山


終点は北議政府なのですが、一つ手前の議政府で降りました。 この辺りは、38度線に近いせいでしょうか、軍の施設があるようで、 韓国兵、アメリカ兵の姿をたくさん見かけました。 駅の直ぐ前には梨泰院にあるようなアメリカンスタイルのビヤハウスを見つけましたので入ってみました。 アメリカ人相手の店なのでしょう。 料金は500ccの生ビ−ルが1500ウオンと格安です。 韓国では日本人はお金を持っていると見られてますので、日本人相手の店はどこも高いですが、 アメリカ人相手の店は安いし明朗会計なので、よく利用します。

駅の周辺を歩いてみましたが、やたらと旅館が多いのです。 ソウルでは純然たるラブホテルが増えつつありますが、地方や郊外では、まだまだラブホテル兼旅館が主流です。 議政府はオフィス街でも観光地でもないのにどうして旅館が多いか不思議でした。 どうも、兵役に入っている恋人を訪ねてアガシが来るのではないかと想像しますが、 いかがなものでしょうか。

韓国の男性には約24ケ月の兵役の義務があります。 大学を中断して入隊するような年ごろの人が多いので、需要と供給の関係でこのような旅館が多いのでしょう。


当地では梅雨に入りました。 7月の末ごろまで続くそうですが、それが終わると猛暑でしょうね。 出歩くのが億劫になり、週末もエアコンを効かしたアパ−トでインタ−ネット三昧になりそうです。


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兵役の軽減
工業技術の振興をはかるため、各企業に対して兵役軽減政策が適用されます。 例えば、A社には500人の枠が与えられ、企業自身の推薦でこの適用者を決めます。 これに該当する人は4か月の訓練だけで済みます。 但し、5年間は、ことが起これば軍隊に参加しなければなりませんし、会社を変わることも出来ません。

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