1997年5月27日号

日本の醤油


昨日、ソウルに戻ってきました。 予定どうり日本の醤油を買ってきました。 韓国で日本の醤油は売っていないのではなく、 大きなデパ−トでは売っているそうです。 例によって、韓国の人は国産の醤油を愛用していますので、 日本の醤油はそれほど売れていないようです。 こちらの人に聞くと、韓国の醤油の方が美味しいといいます。 慣れの問題かもしれませんが、私は日本の醤油の方が圧倒的に美味しいと思います。

友人のI氏から日本の醤油について面白い話を聞きましたので、紹介します。

韓国では醤油のことを「カンジャン」と言う。 これに対して日本の醤油のことを、「ウェ・カンジャン」と言う (脚注参照)。

小さな子供がご飯を食べない時に、母親はご飯に生卵とウェ・カンジャンをかけて 食べさせる。

何のことはないですね。 これは私が子供のころに母親からやられたことと同じです。 日本の民衆レベルの風習がそのまま韓国に定着しているのですね。 もっとも、最近の日本ではハンバ−グなど、子供の好きな食品が増えたので、 生卵をかけたご飯もすたれてしまいましたね。

でも、韓国の子供は日本の醤油の方が美味しいと思っているのではないでしょうか。 なんか、大人は「韓国の醤油の方が美味しい」とやせ我慢しているように私には見えますが....

但し、韓国式の鍋物などのときには韓国の醤油の方がマッチする場合もありますので、 常に日本の醤油がいいと誤解しないようにしてください(韓国の醤油の名誉のために)。


ウェ・カンジャン
「ウェ」は、日本人に対する蔑称で「矮」と言う漢字を書きます。 日本の古い名前は中国から「倭国」と命名されましたが、 「倭」の字は「矮」と似ているので意識的にそのような良くない意味の漢字と似ている漢字を使ったものと思われます。 それに対して日本人は同じ発音の「和」を使うようになり、 さらに「矮」が「小さい」と言う意味を持っているのに対して、 「我々は小さくない」と言う意味を込めて「大和」と言いはじめたと言う説明を見たことがあります。

韓国では今でも日本人に対する蔑称として「矮奴(ウェ・ノム)」と言っています。 小さな(体格が小さい)奴隷と言う意味です。

その他、日本人に対する蔑称として「チョ・パリ」と言うのもあります。 「チョ」は「割れた」と言う意味で、「パリ」は「足」を意味します。 これは日本人が下駄を履いていたので、 足の親指と人指し指が離れていることを「割れた足」と言っているのです。

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