1997年5月21日号

ソウルには薬局と不動産屋が多い


21年前にソウル初めてソウルを訪問しましたが、 それ以来のソウルの町並は大変貌をとげました。 特に私が住んでいる江南地区は、15年前には原っぱだったところですから、 道は広いし、現在建っている建物も全て新しく、 アメリカの市街地のような感じを受けます。
21年前とあまり変わらないのは、「薬局」と「不動産屋」が大変多いことです。 50mに1軒の割合で店があると言っても大げさではないでしょう。 いろいろな理由があると思いますが、私なりに考えてみました。 (あくまで、私の独断ですので、的外れなこともあるとは思います)

薬局
ベッドが1000床もあるような大病院が、どんどん出来つつありますが、 町医者が少なく、医療保険も日本ほどは発達してないので、 売薬に頼る部分が大きいのでしょう。 医者の代わりの位置づけのせいか、かなり強力な薬も売っているようで、 腹痛の薬を飲んだら、一発で直りました。 抗生物質は、日本では処方箋がないと買えませんが、こちらでは無くても買えます。 耐性菌がはびこることを考えると望ましくないのですが.....

また、伝統的に漢方薬を飲むことが好きな国民性があり(例えば高麗人参)、 薬を飲むことに抵抗感が少ないのでしょう。
会社の人と英語で話していて、「漢方」なので「Chinese Medicine」 と言ったら、「Korean Medicine」と訂正されました。 かなり、誇りを持っているようです。

不動産屋
ソウルの街自体が成長しているため、人口移動も多いようです。 さらに、韓国人の引っ越し好きは有名です。 10年以上、同じ家に住んでいる友人も確かに少ないですね。 子供の成長、収入の増大に伴って移転するのが当たり前になっているようです。

聞くところによると、「立つ鳥、後を濁さず」と言うことが必ずしも励行されていないため、 引っ越し先の掃除をしてから入居するスケジュ−ルにしておかないと、 大変な目に会うことがあるようです。

最近は、ソウルの衛星都市の充実が進んでいますが、子息を有名校に入れるために、 市内へUタ−ンする人も多いようです。 韓国の進学熱は日本以上に激しいものがあるようです。


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