1997年5月20日号

オ−ディオ・ブ−ム


龍山と清渓川の「ソウル秋葉原」はすでに紹介しましたが、 ここでは東京の秋葉原よりも品揃えが豊富な分野があります。 高級オ−ディオ機器の販売店は、店の数、 扱っている商品のいずれも秋葉原を上回っています。

韓国ではお金持ちが増えているようで、 私のアパ−トの近くにも大邸宅がたくさんあります。 こういった人たちの間では、 リスニング・ル−ムを作ることが流行のようで、 オ−ディオ雑誌も5・6誌発行されていて、ブ−ムになっています。 しかし、日本からオ−ディオ機器を輸入することが禁止されているので、 高級な機器は主としてアメリカ製が使われているようです。 また、最近の世界的な流行となっている真空管アンプについても 敏感に反映しています。

「ソウル秋葉原」にはこれら高級オ−ディオ機器を販売する店が10軒くらいあります。 以下に気が付いた商品を列記しますが、どうやって仕入れたのかと思えるほどの品揃えです。

マッキントッシュ、マランツ、ダイナコ、ウエスタンエレクトリックなどの真空管アンプ、 チュ−ナ−(オシロスコ−プ付もあった)、 自作の真空管式アンプ(日本人が作ったとのこと)、 マ−クレビンソンや懐かしいアンプジラのトランジスタアンプ、 JBL、Altecの大型スピ−カ−、オルトフォンやト−レンスの レコ−ドプレイヤ−などです。

上記は過去、30年位の間に名器と言われたものばかりです。 日本ではマニアが保有していて、現在では市場に出ることは少ないですが、 ソウルでは買うことができるのです。 値段を聞きませんでしたが、多分、恐ろしく高いのでしょうね。 週末に行ったのですが、ほとんどお客がいないところを見ると、 一月に数台売れれば成り立つような値段なのでしょうか。

私達があれこれ言いながらショ−ウインドウを見ていると、 横から日本語で話しかけられました。 なんと、日本人です。 外国まで来て、こういったところをブラついているのも又、日本人なんでしょうね。


呉 光朝の新ビジネス予想
「韓国で高級オ−ディオ機器を製造・販売すれば必ず儲かる」


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