ビザの関係で日本に帰ってきています。
久しぶりに食べる日本の食事が美味しいのがうれしいです。
定期診断のために会社の診療所に顔を出したら、
看護婦から
「毎日、キムチなど美味しいものが食べられていいですね」
と言われました。
「とんでもない。 朝昼晩、3食とも食べていると飽きるし、
そもそも美味しいキムチが少なくなっているんですよ」と答えました。
看護婦に限らず、会う人全てが毎日カルビを食べていると思い、
うらやましがります。
そこで、今日は、私の悲惨なソウルでの食生活を紹介し、
観光案内の本では書かれていない「フツ−」の食事での日韓比較をしてみます。
- 韓国での伝統料理と外来料理
- 西洋料理は若い人の間で好まれるようになって来ましたが、
およそ25歳以上の人は伝統料理一本槍です。
40代以上の人に聞くと大抵の人は新しい西洋料理は「嫌い」と答えますし、
事実、町で見かける食堂は95%以上は伝統料理です。
但し、植民地時代に日本から持ち込まれた外国料理及び日本料理はすでにこちらに定着し、
韓国化されながら生きています。 発音も日本語で言ってもだいたい判ってくれます。
但し、私に言わせれば、これらのメニュ−で美味しいと思ったことはまずありません。
私の舌が日本式に慣らされてしまっているのかもしれませんが、
韓国で美味しいトンカツ、オデンを食べようとしたら材料や調味料まで持って行って、
自分で作るしかないですね。
- 韓国化した外国料理:カレ−ライス、トンカツ、オムライス、コロッケ
- 韓国に定着した日本料理:うどん、おでん、さしみ
- 戦後、日本で一般化した西洋料理は韓国ではポピュラ−ではなく、
最近になってようやく食べさせる店が増えてきたようです。
例えば、ハンバ−グ・ステ−キ、スパゲッティ−、ピザなどです。
でもこれらの新しく入ってきた食べ物は大きくて奇麗な店が多く、値段も割高です。
先日も新沙洞にあるスパゲッティ−ハウスに行きました。
どうも日本資本がからんでいるようで、サラダのドレッシングに醤油風がありました。
値段も普通のミ−トソ−スで8000ウオン(1,100円)と伝統料理の倍くらいします。
お客は最新ファションのアガシが多く、それなりのいい雰囲気を出していました。
近くのテ−ブルには有名なTVタレントも食べに来ていました。
味だけでなく、雰囲気も売り物にしているようです。
- 一般庶民が行く普通の町の食堂は数量的には圧倒的に大きいのですが、
日本の同じような食堂と比べて大きな違いがあります。
- 厨房にはほとんど男性がいない(「男子厨房に入らず」の儒教精神??)、
注文するとオバサンがなにやら料理している。
どういうわけか韓国の食堂では女性調理人が作った料理(キムチを除く)は
まず「不味い」と思って間違いありません
性差別ではないのですが、毎日、外食している私の実感です。 原因は不明です。
アパ−トの近くに中国人がやっている中華料理店があり、
中国人男性が調理していますが、この店は美味しいです。
余談になりますが、韓国社会の中で経済的に成功している中国人は中華料理店だけで、
その他の事業ではことごとく失敗しているそうです。
世界のいたるところ、広い分野で成功している華僑ですが、
韓国だけは成功が難しい国のようです。
- あと、韓国の食堂ではメニュ−が少なく5種類くらいしかないのが普通ですので、
入る前に何があるか確認してから行きましょう。
サイパン・ボケしていてソウルの話しに戻る間もなく日本に帰ってきてしまいました。
また、ソウルに戻るのですが、日本の醤油を持って行こう思っています。
私の場合は誰が何と言おうと、醤油は日本製の方が美味しいです。
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