1997年5月6日号

サイパン旅行記(その2)


韓国人I氏とのサイパン弥次喜多道中記(その2)です。

サイパン概説
気楽にサイパン旅行に来たのは良かったのですが、 何の予習も予定もない気楽な旅です。 現地についてから単身赴任2年半の李さんから聞き込んだサイパンの概要です。

地理的にはグアム島の北、 飛行機で40分くらいで北緯15度の低緯度に位置しています (因みに台湾は丁度、北回帰線が通っているので北緯23度です)。 自動車で2時間もあれば外周道路を一周できるくらいの広さです。
政治的にはグアムと同じでアメリカの準州かと思っていたのですが違っていました。 アメリカの信託統治を受け、独自の憲法を持っているそうで、 外交と軍事だけはアメリカの指導下に置かれるそうですが、 その他は独立国と同じです。

人口は5〜6万人です。 もともと、現地人であるチャモロ人の国ですが、 外国人が多く、登録されている外国人は以下のとうりです(聞き取りなので正確さに欠けますが、 大体の雰囲気としてご理解ください)。

日本人 1000人
韓国人 2〜3000人
中国人 7〜8000人
フィリピン人26,000人

数字でもわかるように現地人に対してフィリピン人の割合が無視できないほど多いです。 しかも、低賃金で良く働くので、 この国の経済を支えている主体と言っても過言ではないでしょう。
至るところに日本語の看板や印刷物、 観光地での日本語案内放送が多いのに比べて日本人の長期定住者は少ないようで、 仕事が終われば日本に帰っていくようです。
その他の外国人は定住している人も多く、 ハングル表示してあるスーパーマーケットに入って見ましたら、 なまりのないきれいなKorea語でしたから定住一世なのでしょう。

韓国人の観光ブーム
I氏によれば、 韓国でグアムやサイパンが観光地として知られ出したのはつい3年ほど前からで、 現地に定住した人たちが旅行社をつくり大いに客を誘致した成果だそうです。 私が滞在している間に見たグループツアーでは ゴールデンウイークにもかかわらず、日本人よりも圧倒的に韓国人が多かったです。 日本人はツアーでなくて家族や友達同志でで来ている人が目に付きました。 韓国人にはこのようなのは少ないようでした。
2月にグアムに行ったことがあるI氏によれば、 グアムでは韓国人の比率がもっと多いとのことです。

李さんによれば、韓国人の旅行者の増加率は目ざましく、 ’94−>’95年が20%増、’95−>’96年が40%増とのことです。 但し、 最初のころの韓国人相手の旅行社は下請けに50ドルでやらせるオプションツアーを 客には100ドルで販売するような暴利を貪るところも多かったのですが、 競争が激しくなってきたのと、お客の方も知恵が付いてきたので、 今は少なくなったとのことです。

その1にも書きましたが、 ルームサロンのアガシに言っても不自然ではないくらい、 サイパン行は韓国ではごくあたり前の手軽な海外旅行になっています。


どうも前置きが長くてNGですが、次回から旅行記の本体に入り、 「昼の部」と「夜の部」に分けて紹介します。


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