1997年4月21日号

結婚式に参加


会社の男性社員の結婚式に招待されたので日曜日に行ってきました。 外国で結婚式に参加するのは始めてですので、とまどいましたが、 会社の人に聞いたら、とにかくご祝儀を持って行けばいいとのことで参加しました。
こちらでもご祝儀袋があるのかと文具屋を捜したら、 日本のようにノシ付きではありませんが、祝結婚 と漢字で印刷してある白い封筒を見つけました。 いくらぐらい包んだらいいのか判らなかったので聞いたら、 3万〜5万ウオンで、「4」は発音が日本と同様に、 「死」の発音なので避けるとのことでした。 私は3万ウオン(約4300円)としました。 因みに香典の場合はもっと金額が多いとのことです。

場所は「市民の森」という公共の施設で屋外で行なわれました。 ある参加者によると、屋外への参加は始めてだそうですが、一般的になりつつあるそうです。 式は無宗教で会社の偉い人が10分間ぐらいの祝辞を述べただけで来賓の祝辞はなく、 あとは親族や友人と一緒に写真を撮影しました。
近頃は無宗教が一番多く、次にキリスト教会、 ごくわずかではあるが仏教寺院で挙式する人がいるとのことです。

新郎はタキシード、新婦は豪華なウエヂングドレスで、 親族の女性の大半は民族衣装(韓服)ですが、男性は背広です。 この点を友人に聞きてみましたら、女性のフォーマル衣装は韓服になってしまうが、 男性は背広でもフォーマルと認められるとのことでした。 教えてくれた彼も韓服を持っているが、正月に家の中で着るくらいとのことです。
その後、場所を移して立食の食事をいただきました。 ここでもスピーチは無しです。 もちろん、引出物もありません。 最近の日本の長々としたスピーチや信じてもいない宗教式よりも、 無駄を省いた実質的な良い結婚式だと思いました。

新郎は満26歳、新婦は満23歳で、 5年前にパソコン通信で知り合い、メール交換を通して愛を育ててきました。 新婦は韓国の大手PC通信のHitelのシスオペの一人です。 このうようなカップルが特別でもなく、 身近なところから出てくるのが今日の韓国の社会です。

韓国社会のソウルオリンピック以後の大変貌は目を見張るものがありますが、 経済的のみならず、 今日の新しいカップルのように新しいライフスタイルの人々が増えてきているようです。 事実、ソウル名物の列車を待っている列への割込も40−50歳台の人がほとんどで、 若い人はほとんどしません。 豊かな社会で育った人は自然と礼節が伴ってくるのでしょう。


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