1997年4月18日号

日本製キムチ


キムチが韓国の食事にかかせないものであることは今さら説明の必要が ないでしょう。 私のように昼食、夕食とも外食に頼っていると 何を注文してもキムチが一緒に出てきます。 しかもおかわり自由です。

昨晩はアメリカ人と日本人と日本に駐在している韓国人の来客が あり、有名ホテルの最上階にあるレストランで会食しました。 西洋人でキムチを食べられる人は少ないので、このようなときには 無難な西洋式の本格的レストランになってしまいます。
メンバ−が3か国にまたがっている上に、全員が外国経験が豊富な ので、いきおい各国の食べ物の話になりました。 韓国人は意外と 日本食が好きな人が多いです。 逆に日本人のKorea料理好き も話題となりました。 以下は日本駐在の韓国人と当地の韓国人の 発言です。

日本駐在員の韓国人
日本ではどこのス−パ−に行ってもキムチを売っている。 韓国製 の輸入キムチも良くみかける。 輸入品は値段が倍であるが、 それでもよく売れている。 アメリカでもキムチを売っているが、 日本製のキムチのほうが韓国製よりも値段が高い。 日本人は 「オリジナル品」が好きなのですね。

現地の韓国人
日本のキムチ製造業界は驚異だ。 昨年のアトランタオリンピックの 食堂で使われるキムチの国際入札では韓国メ−カ−を抑えて日本が落札 した。 また、最近の国際的な統計によると日本のキムチ輸出合計額は 韓国のそれよりも大きい。

別の韓国人
日本のメ−カ−は国際的な食品工業会にキムチの国際標準規格を 制定するよう提案している。 そのうちに日本製キムチは「ISO9000 認定工場で生産」と言いだしそうだ。

以上、日本人の私が知らない「日本の秘密」を聞いた感じがしました。 良いと思ったものは何でも取り入れて、しかも研究改良してビジネスの 世界でオリジナルを乗り越えていく。 キムチの世界でもこれが行われて いたのですね。 でも「キムチの技術移転せよ」と言うのを聞いたことが ないですね。 韓国のアズマ(Korea語でオバサンの意味)を日本に 招いて独自に技術移転してしまったようです。

でも私はやっぱりス−パ−で売っているのではなくて、手作りのキムチ の方が好きです。 最近は美味しいキムチを出す食堂が減っているのが 残念ですが.....


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