ST管5球スーパーのレストア その1

 

ナショナル BX-130という、ST管式5球スーパーをオークションで落札しました。 部品取りのつもりでしたが、新たに1台のラジオを作るのが面倒になり、レストアしてお茶を濁しました。 レストアと言っても自分の好みを入れ、回路を変えてしまったところがあります。 このラジオは松下電気から、1953-54年頃、販売されていたそうです。

ラインナップは、6WC5, 6D6, 6ZDH3A, 42, 80HK (元の設計では80BK ですが、80HKに交換されていました)です。

半波整流だったのですが、半波は私の好みに合わないので、シリコンダイオードでブリッジ整流しました。 これに伴い平滑コンデンサー容量を増加させてあります。 ただし、元のブロックコンデンサーは生きていたので端子板代わりにそのまま使い、並列に新しいコンデンサーを付けました。 50年前の電解コンデンサーが生きているのには驚きました。 ブリッジ整流に伴いB電圧が320Vまで上昇してしまったので、ブリッジ整流後、420オームと整流管の80HKの管内電圧降下を利用して280Vまで降下させました。

出力トランスが断線していたので、200V対4Vの小型電源トランスで代用しました。 音質の歪みは感じられませんが、直流磁化のせいでしょうか、低音の出が悪いですね。

ペーパコンデンサーや抵抗で不良と認められるものは一つもありませんでした。 このころの部品は戦後すぐとは違い、信頼性が上がっているのでしょう。 念のために重要な所だけは新しいものに交換しておきました。 

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